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2017/10/01 23:45

前半・後半の全2回でお送りする、アーティスト主催のインディペンデント・レーベル対談の後半。東京を離れて活動したい人は一読すべき、東京→広島に拠点を移した溝渕ケンイチロウ氏の「地方に移住して活動するということ」。また在庫を持つリスクを取りながらCDやアナログを作る意味、新しい活動のアイデアについてなど、kwaz labelを発足させた東京在住の女性シンガー・ミムラス内藤彰子と、BINGO LAB主催/広島在住のドラマー/シンガー・溝渕ケンイチロウ氏の、腹を割ったトーク。

<ミムラス内藤彰子プロフィール> <溝渕ケンイチロウ プロフィール>


ミムラス内藤彰子(以下ミム): 私は今回、アナログ盤とカセットを作りました。カセットテープは去年から日本でも開催されてるCassette Store Day でリリースするんです。カセットは本当に好きになりました!カナダのプレス工場に出したんですが、音もルックスも可愛いんですよ~!CDもそうですけど在庫を抱えるリスクがあったとしても”モノ”を作るのは、無料で聴く方法もたくさんあるけれど「アートワークを手に取ってまでして音楽を楽しみたい」って思うリスナーさんに出会いたいからです。


溝渕ケンイチロウ(以下ケン): 出会えるよ!YouTubeのダイジェストもめっちゃ良かったし!


ミム: ありがとうございます!あれは、アナログプレスのクレイツのために作ったダイジェストなんです!クレイツはサイト自体にバイヤーさんからのオーダーを取るシステムが組み込まれているんです。だから海外のバイヤーさんが入ってきたときに日本語の歌詞ではわからないし、ただ音の感触がわかるだけの短いものを作りました。ケンさんは、作品を出すときの出し方やメディアについて、こだわりはありますか?


【クレイツの12”オーダーページ。「SQUAME」予約受注はもうすぐ開始】↓


ケン: 俺はやっぱり、手に取れるものにこだわりたいね。俺は欲しいアナログ盤は輸入してでも買うし。レコードはデイリーで家で聴いてるものなんだけど、レコード世代かというとそうではなく、CDを作ってドキドキした世代なので、CDってもんに対する思い入れがかなりあるんだよね。だからやっぱりCDが軸だな。


ミム: やっぱりアートを含めて音楽を聴くのが好きなんですよね。色々なサービスが登場して数は減っても、結局CDは無くならないような気がします。前に曽我部(恵一)さんのインタビューで読んだのですが、ストリーミングっていうのは世界にシェアしてアクセスしてもらう方法であり、CDなどは所有するもので、まったく意味が違うものだというような記事でした。私もそう思います。



ケン: でもまあ、俺の場合は地方在住だからまたちょっと、東京でやる難しさとは別の種類の難しさもあるよ。


ミム: どういうときにそう感じますか?


ケン: 今は何となく毎日SNSを開けば様々な種類のムーブメントの情報が、タイムラグなしで入手できるじゃない?だから「自分はストリームについていってるつもり」でいることが危険だなと感じてるんだ。SNSに溢れてる情報なんてのは”情報の上澄み”に過ぎないのに、何となく「ストリーム」を追えてる気にさせられる。これは自分でも気をつけなきゃいけない点ではあると思ってるんよ。生(リアル)で感じるものこそ真実。まあ、言うほど俺自身はストリームを意識してないけど。


ミム: そうなんですね。カルチャー全体の需要や場所はどうですか?


ケン: 例えば、人口50万の福山市に劇団がひとつも無いらしいんだよね。高校生ぐらいまでは演劇とかやっていてもそこから先、皆、進学や就職で終わっちゃうのかも。音楽にしても学生時代の青春の1ページ感はある。人生を投じてこそ専門家だと俺は思うので、そういう人の背中を間近で見れないから音楽に限らずカルチャーは停滞するよね。だから単純に自分がレーベルをやるってことだけじゃなくて、今まで東京ではあまり考えてもいなかったことを含めて、バランスを取りながらそこに一石を投じたいなって。



ケン: ミムラスもまた前のようにたくさんツアーするの?


ミム: 正直、たくさんはできないです。でも自分と共鳴するお店や人がいる街へ行ってみようと思っています。あとはCDでデュエットをしたオランダのシンガーが1月に来日するので、クラウドファンディングで彼の渡航費を集めながら何か所かツアーをやる予定です。


ケン: へー、面白そうね!俺は、今度初めていく金沢があるんだけど、基本的には行ったことがある街でしかもうライブはやらないと思う。ツアーは日数も交通費も労力もかかるから、やりすぎると消耗するしね。練習する時間や、新曲を作る余裕もやっぱり必要だね。


ミム: そうですね。ちなみに、ケンさんは何か新しい音楽活動の方法を考えたことありますか?


ケン: ・・・実はもう、俺、ちょっと思い浮かんでるんだ!


ミム: お、なんでしょう?!?!


【素朴で切なくいサウンドが暮らしに馴染む、溝渕ケンイチロウ MV「新しい今日」】↓



ケン: 俺が今、いいんじゃないかなと思ってるのは、福山で自分がライブができるようなお店をやること。そしてその場合には、俺はもうその店でしかライブ をしなくなるの。笑。「劇団四季」みたいなものだね。アコースティック・ライブスペースを作って、ツアーをしている仲間が、福山を気軽に経由していけるような場所を作りたいのよ。


ミム: ”ケンさん四季”になるわけですね!面白いかも!


ケン: そうそう(笑)俺のライブは福山のこの店でやってますって言うやつね。その代わり、ライブスケジュールに出すのではなくて、基本365日毎日俺はそこで歌う。笑。俺はここでしかライブをしないって言う、飲食店でいうところの完全な「本店」的なのを作るの。そのかわり一人もお客さんがいない日もあるかもしれないけどね(笑)


ミム: 「ケンさんはどこでも見れるわけじゃない」という状況になりますね。


ケン: うんうん。あと、俺のとこにツアーに来れば常に俺が居るから共演者探しに困らないというメリットもあるよ(笑)


ミム: それいいですね!地方のライブスペースで、きちんと審美眼を持ってスタイリッシュな雰囲気で続けているお店があったら、きっとツアーやってる皆が喜んで行きたがると思います!

(完)




溝渕ケンイチロウ:(みぞぶちけんいちろう)ドラマー、シンガーソングライター。1971年4月15日生まれ。広島県出身、東京から広島に拠点を移し、現在は福山市在住。20代の中頃にセロファンのドラマーとしてポリドール(現ユニバーサル)、30代の頭にドリーミュージックで活躍。現在はインディペンデントなスタイ ルで日々を邁進。2010年2月に驚愕の9人ドラムバンド「DQS」を立ち上げ、2011年末からはソロ活動開始。登山好き、登山雑誌への寄稿など多方面で活躍中。2017年4月にリリースされた最新アルバム『foundation』が好評発売中。自主レーベル、BINGO LAB主催。 >> HPTwitter

ミムラス内藤彰子:(みむらすないとうあきこ)シンガーソングライター。1981年1月8日生まれ。群馬県出身、東京在住。5人編成のバンドを経て、2008年2人組ユニット・ミムラス名義で、Hicksville中森氏との共同プロデュースアルバム1枚発表。2015年8月に初のソロアルバムをBURGER INN RECORDSからリリース。2017年10月25日に2枚目のソロアルバム『SQUAME』、また10月14日にはCASSETTE STORE DAY 2017にて、カセットテープ作品2本リリース。オランダの文化に惹かれて、アルバムの中でもオランダ人シンガーを迎えたデュエットやオランダ語の楽曲を収録。自主レーベル、kwaz label主催。 >> HPTwitter


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